寺山修司映画祭2023 映画監督 寺山修司

Euro Live ユーロライブ 2023 5月18日(木)─ 21日(日)

  • 5/8:大阪開催の日付を変更いたしました。
寺山修司映画祭2023 映画監督◉寺山修司
  • 2023 5月18日(木)─ 21日(日)
  • 場所:ユーロライブ
    渋谷区円山町1-5 KINOHAUS 2F(渋谷駅下車・Bunkamura前交差点左折)
◎巡回予定
  • 企画制作:テラヤマ・ワールド / ポスターハリス・カンパニー / ユーロスペース
  • 撮影:鋤田正義
地図 Euro Live ユーロライブ

Ticket

上映3日前よりHP・劇場窓口にてチケット販売!

◎チケット料金 [全席指定 定員入替制]
  • 一般1,800円
  • 大学・専門学校生1,400円
  • シニア・ユーロスペース会員1,200円
  • 高校生800円
  • 中学生以下500円
※学生・シニア割等をご利用の方は、ご入場時に各種証明書をご提示ください。
◎劇場HPオンラインチケット [クレジット決済のみ]

www.euro-ticket.jp/eurospace/schedule/

※上映3日前から各回開始1時間前まで販売いたします。
※5月18日以降、ご鑑賞までに[2Fユーロライブ]または[3Fユーロスペース]ロビーの専用発券機でチケットをお受け取りください。
◎劇場窓口

3Fユーロスペース カウンター

※上映3日前から販売いたします。

Schedule

  • 5.18[木]

    • 11:00

      Cさらば箱舟

    • 13:30

      G実験映画集2

      (合計104分)
      「檻囚」「トマトケチャップ皇帝」「ジャンケン戦争」「蝶服記」「書見機」「二頭女-影の映画」

    • 16:00

      A書を捨てよ町へ出よう

    • 19:00

      E草迷宮 ほか

      (合計96分)
      「草迷宮」「迷宮譚」「消しゴム」「一寸法師を記述する試み」

    • 21:00

      F実験映画集1

      (合計96分)
      「青少年のための映画入門」「疱瘡譚」「マルドロールの歌」「ローラ」「審判」

  • 5.19[金]

    • 11:00

      G実験映画集2

      (合計104分)
      「檻囚」「トマトケチャップ皇帝」「ジャンケン戦争」「蝶服記」「書見機」「二頭女-影の映画」

    • 13:30

      D上海異人娼館

    • 16:00

      E草迷宮 ほか

      (合計96分)
      「草迷宮」「迷宮譚」「消しゴム」「一寸法師を記述する試み」

    • 19:00

      B田園に死す

    • 21:00

      Cさらば箱舟

  • 5.20[土]

    • 11:00

      D上海異人娼館

    • 13:30

      B田園に死す

    • 16:00

      A書を捨てよ町へ出よう

      上映後トーク

      J・A・シーザー(演劇実験室◉万有引力主宰、演出家、音楽家)

    • 19:00

      F実験映画集1

      (合計96分)
      「青少年のための映画入門」「疱瘡譚」「マルドロールの歌」「ローラ」「審判」

      上映後トーク

      森崎偏陸(元天井桟敷)

      笹目浩之(ポスターハリス・カンパニー代表 テラヤマ・ワールド代表)

    • 21:00

      G実験映画集2

      (合計104分)
      「檻囚」「トマトケチャップ皇帝」「ジャンケン戦争」「蝶服記」「書見機」「二頭女-影の映画」

  • 5.21[日]

    • 11:00

      Cさらば箱舟

    • 13:30

      B田園に死す

    • 16:00

      A書を捨てよ町へ出よう

    • 19:00

      E草迷宮 ほか

      (合計96分)
      「草迷宮」「迷宮譚」「消しゴム」「一寸法師を記述する試み」

    • 21:00

      F実験映画集1

      (合計96分)
      「青少年のための映画入門」「疱瘡譚」「マルドロールの歌」「ローラ」「審判」

他にも予定あり。詳細は当HPにて随時告知いたします。

この度、寺山修司没後40年記念として、「映画監督◉寺山修司」を開催いたします。

寺山の魅力のひとつに、一瞬のうちに虜にされてしまう幻想的でカルトな映像作品が多数あります。

1960年に作られた「猫学Catllogy」以来、寺山修司の実験映画は、そのどれもが「映画は世界を網膜の中に灼きつけるのではなく、網膜から『世界をひきずり出す』のである」と宣言する、独特の危険な仕掛けに満ちています。また、長編映画『書を捨てよ町へ出よう』のラストで、何も映っていない白味のフィルムを映写し、「われわれの作る部分は終わったのだから、このあとは観客である諸君に作ってもらいたい」と投げかけた問いに対して、現在の観客に答えは出せるのだろうか? 『ローラ』では客席から立ち上がった男が実際にスクリーンに飛び込み、『審判』では、観客の打ち込む釘で埋め尽くされるスクリーン。寺山はたえずスクリーンの意味を問い、映像は観客を挑発しつづけます。

寺山修司の映像作品はカンヌ映画祭、ベルリン映画祭、エジンバラ映画祭をはじめ海外の主な映画祭に招待され数々の賞を受賞しています。幻想とエロチシズムに満ちた映像作品、イメージの錬金術、虚構と現実の地平線に築き上げられた寺山修司の絢爛たる王国……。

Lineup

  • 書を捨てよ町へ出よう

    A書を捨てよ町へ出よう

    1971年/日本A・T・G/カラー/138分

    ●サンレモ映画祭グランプリ
    製作・脚本・監督:寺山修司/撮影:鋤田正義/音楽:下田逸郎、クニ河内、J・A・シーザー他/編集:浦岡敬一/出演:佐々木英明、斉藤正治、新高恵子

    つねに時代を挑発する“家出”の思想家、寺山初の長編映画。

  • 田園に死す

    B田園に死す

    1974年/日本A・T・G/カラー/102分

    ●カンヌ映画祭正式招待
    ●ベナルマデナ映画祭審査員特別賞
    ●パース映画祭招待
    ●芸術祭奨励新人賞
    ●文部省芸術選賞
    脚本・監督:寺山修司/撮影:鈴木達夫/音楽:J・A・シーザー/美術:粟津潔/録音:木村勝英/編集:山地早智子/意匠:花輪和一/出演:八千草薫、春川ますみ、新高恵子、高野浩幸、菅寛太郎、原田芳雄、三上寛、木村功

    恐山を舞台に、自歌集「田園に死す」にもとづいた自伝的作品。

  • さらば箱舟

    Cさらば箱舟

    1984年/日本A・T・G/カラー/127分

    ●芸術祭大賞 ●カンヌ映画祭正式招待
    脚本:寺山修司、岸田理生/監督:寺山修司/撮影:鈴木達夫/音楽:J・A・シーザー/美術:池谷仙克/装画:合田佐和子 /衣裳:山田勇男/出演:小川真由美、原田芳雄、新高けい子、高橋洋子、高橋ひとみ、石橋蓮司、若松武、天本英世、三上博史、山崎努

    マルケスの「百年の孤独」をテキストに、虚構の歴史を描いた一大叙事詩、寺山修司の遺作。

  • 上海異人娼館

    D上海異人娼館

    1981年/東宝東和(仏映画)/カラー/90分

    ●カンヌ映画祭特別上映
    脚本・監督:寺山修司/原作:ポーリーヌ・レアージュ/撮影:鈴木達夫/音楽:J・A・シーザー/衣裳:カイジック・ウォン/装画:合田佐和子/編集:アンリ・コルビ/製作:アナトール・ドールマン/出演:イザベル・イリエ、クラウス・キンスキー、アリエル・ドンバール、ピーター、新高けい子、中村研一、山口小夜子、高橋ひとみ

    ヨーロッパ的官能の世界を東洋の洗練された感性で描き、国際的評価を得た作品。

  • E草迷宮 ほか(合計96分)

  • 草迷宮

    E草迷宮

    1979年/カラー/仏映画/40分

    原作:泉鏡花「草迷宮」より/監督:寺山修司/台本:寺山修司、岸田理生/撮影:鈴木達夫/音楽:J・A・シーザー/美術:山田勇男/挿画:花輪和一/助監督:相米慎二/製作:ピエール・ブロンベルジュ/コーディネーター:ヒロコ・ゴヴァース/製作担当:九條今日子/出演:三上博史、若松武、新高けい子、伊丹十三

    泉鏡花の短篇小説を原作に、死んだ母親の口ずさんでいた手毬唄をさがして旅をする少年の物語。寺山映像美の最高峰。三上博史、衝撃のデビュー作。

  • 迷宮譚

    E迷宮譚

    1975年/モノクロ調色/15分

    ●オーバーハウゼン実験映画祭銀賞
    ●カンヌ映画祭監督週間招待
    脚本・監督:寺山修司/撮影:福元文一/音楽:田中未知/編集:大島ともよ/助監督:森崎偏陸、浅井隆/出演:新高恵子、蘭妖子、佐々田孝司、大野進、田井中浪子、小竹信節

    「カメラ万年筆」論もびっくり、「スクリーン=ドア」論を主張する映画。

  • 消しゴム

    E消しゴム

    1977年/カラー/22分

    脚本・監督:寺山修司/撮影:鈴木達夫/撮影助手:栗田豊通、伊藤昭裕/音楽:J・A・シーザー/編集:池田幸子/ビデオ・オペレーター:堀池冬樹/出演:藤野節子、若松武、蘭妖子、渡辺直美、田中恵

    消しゴムで消すことのできる映像の試み。

  • 一寸法師を記述する試み

    E一寸法師を記述する試み

    1977年/カラー/19分

    脚本・監督:寺山修司/脚本:岸田理生/撮影:鈴木達夫/音楽:J・A・シーザー/美粧:蘭妖子/ビデオ・オペレーター:堀池冬樹/出演:日野利彦、矢口桃、篠崎拘

    イメージした女優の肉体を一寸法師が縛りあげ、削り、穴をあける。

  • F実験映画集1(合計96分)

  • 青少年のための映画入門

    F青少年のための映画入門

    1974年/モノクロ/3分

    脚本・監督:寺山修司/撮影:萩原朔美/選曲:寺山修司/製作:九條映子/出演:森崎偏陸、斉藤正治、佐々田孝司、A.V.サキノフ

    「100Feet Film Festival」に出品された3台の映写機による3分間映画。

  • 疱瘡譚

    F疱瘡譚

    1975年/カラー/31分

    ●ベルリン映画祭特別上映
    ●ベナルマデナ映画祭特別賞
    脚本・監督:寺山修司/撮影:鈴木達夫/音楽:田中未知/助監督:森崎偏陸、浅井隆/出演:新高恵子、若松武、小野正子、中沢清、蘭妖子、徳野雅仁、小竹信節

    イメージが疫病のように伝染していく、初めてビデオ合成を試みる。

  • マルドロールの歌

    Fマルドロールの歌

    1977年/カラー/30分

    ●リール国際映画祭国際批評家賞
    脚本・監督:寺山修司(ロートレアモン「マルドロールの歌」による)/撮影:鈴木達夫/音楽:鈴木昭男/製作:小西昭典/照明:磯貝重夫/出演:新高恵子、蘭妖子、矢口桃、大野進

    ロートレアモン「マルドロールの歌」を映像の翻訳。読む映像の試み。

  • ローラ

    Fローラ

    1974年/カラー/12分

    ●ベルリン映画祭特別上映
    ●ベナルマデナ映画祭特別賞
    脚本・監督:寺山修司/撮影:鈴木達夫/音楽:田中未知/衣裳:蘭妖子/助監督:森崎偏陸/製作:鵜飼正英
    出演:小野正子、蘭妖子、有栖川志栖子、(森崎偏陸)

    映画館の客席からスクリーンのなかへ“出入りできる映画”。

  • 審判

    F審判

    1975年/カラー/20分

    ●ベルリン映画祭特別上映
    ●ベナルマデナ映画祭特別賞
    脚本・監督:寺山修司/撮影:福元文一/音楽:J・A・シーザー/編集:大島ともよ/製作:九條映子、田中未知/出演:新高恵子、大野進、蘭妖子、パンチョ・目黒、矢口桃

    釘で被われたイメージの釘学大全。観客によってスクリーンは釘の壁と化す。

  • G実験映画集2(合計104分)

  • 檻囚

    G檻囚

    1962年/モノクロ調色/12分

    脚本・監督:寺山修司/撮影:立木義浩/音楽:J・A・シーザー/編集:萩原朔美/共同演出:竹内健/出演:ミスター日本、立木義浩、大山デブコ、竹内健、石原祐子

    撮影から2年後に編集された処女作。フィルムによるイメージのコラージュ。

  • トマトケチャップ皇帝

    Gトマトケチャップ皇帝

    1971年/モノクロ調色/25分

    ●ツーロン映画祭審査員特別賞
    ●カンヌ映画祭監督週間招待
    脚本・監督:寺山修司/撮影:沢渡朔/選曲:寺山修司/編集:臼井高瀬/製作:田中未知/出演:新高恵子、アポロ太郎、樺マヤ、小野正子、出前持四郎、網走五郎、100人の子供たち

    “子どもによる子どものための子どもの空想のユートピア”をつくる試み。

  • ジャンケン戦争

    Gジャンケン戦争

    1971年/モノクロ調色/15分

    脚本・監督:寺山修司/撮影:沢渡朔/選曲:寺山修司/編集:臼井高瀬/助監督:川喜多清正/製作:田中未知/出演:サルバドール・タリ、橋本光史

    『トマトケチャップ皇帝』のなかの“ジャンケン”部分を独立させた作品。

  • 蝶服記

    G蝶服記

    1974年/カラー/15分

    ●カンヌ映画祭監督週間招待
    脚本・監督:寺山修司/撮影:鈴木達夫/音楽:田中未知/編集:大島ともよ/制作:鵜飼正英/出演:新高恵子、斉藤正治、蘭妖子、佐々田季司、サルバドール・タリ、大野進

    映写機とスクリーンの間を“さえぎる”目隠しされた映画。

  • 書見機

    G書見機

    1977年/モノクロ調色/22分

    脚本・監督:寺山修司/撮影:福元文一/音楽:J・A・シーザー/編集:池田幸子/出演:新高恵子、サルバドール・タリ、大野進、矢口桃、日野利彦、若松武、末次章子、カトリーヌ

    「レーモン・ルーセルを読む機械」に触発され、目と書物の距離を検証する。

  • 二頭女-影の映画

    G二頭女-影の映画

    1977年/モノクロ調色/15分

    ●ベルリン映画祭特別上映
    ●ベナルマデナ映画祭特別賞
    脚本・監督:寺山修司/撮影:鈴木達夫/音楽:J・A・シーザー/美粧:蘭妖子/助監督:森崎偏陸/編集:池田幸子/製作:九條映子/出演:新高恵子、パンチョ・目黒、中山孝子

    影によって影を異化し批評する。不在の痕跡である影が実体と入れ替わる。

寺山修司
撮影:有田泰而

寺山修司(1935〜1983)

1935年12月10日、青森県生まれ。18歳で短歌研究新人賞特選を受賞し、歌壇に鮮烈にデビュー。20代前半で売れっ子シナリオライターとなる。67年には劇団、演劇実験室「天井棧敷」を結成、海外で高い評価を得る。詩、俳句、短歌、戯曲、映画、競馬・スポーツエッセイ、作詞、小説、評論など、その多彩な仕事から「職業寺山修司」と称される。1983年5月4日47歳で急逝。2023年、青森県三沢市にある寺山修司記念館を中心に没後40年事業を展開。