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企画展「競馬場で会おう 寺山修司、珠玉の競馬エッセイ」 [2014年03月26日]

 

三沢市寺山修司記念館企画展2014 Vol.1

競馬場で会おう 寺山修司、珠玉の競馬エッセイ 98-1.jpg

   会期 2014年4月5日(土)から7月27日(日)まで

 時間 9時から17時 (月曜休館)

 会場 三沢市寺山修司記念館エキジビッドホール

 入館料 一般 530円(常設展示入館料含む) 

     一般団体 430円(20名以上) 

     高大生 100円  小中生 50円 (小中学生のみ土曜日は無料)

 「職業は寺山修司」、その全仕事のなかで、ひときわ異彩を放つ一群の作品がある。それが18年間にも渡ってスポーツ紙の片隅に書き継がれた「競馬エッセイ」である。競馬場の片隅で、風に吹かれながら浪漫的亡命者を夢想していた孤独なギャンブラー、血の祝祭、血統論者たちの見果てぬ純粋数理の夢。「レース前の馬は、いわばただのけだものである。けだものたちは、故郷を記憶する」と記した寺山自身、そして名もない大衆が幻視する故郷、たんぽぽの綿毛飛ぶ草原。敗れ去る馬たちとささやかな家族にさえ「仮の姿」としてしか記憶されない消えてゆく男たち。スシ屋の政がいる。トルコの桃ちゃんがいる。寺山のまなざしは、失われた故郷、忘れ去られる宿命にあるひとたちへとそそがれる。今一度立ち止まってみよ。大地を駈け抜ける馬群に、一瞬の幻聴かもしれない歓声をあげているのはだれか。「競馬場で会おう」、それは丸めた競馬新聞を頭上に掲げ、笑みをたたえた寺山からの「さよなら」の挨拶だったかもしれないではないか。ギャンブラーとしてではなく、文人としてでもなく、大衆のひとりとして競馬と向きあった寺山修司。今回の企画展では、寺山が遺した数々の競馬エッセイをひもとき、大衆が大衆として存在していた時代、そのさびしき荒野を振り返ろうとするものである。

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 寺山修司が生前書き残した競馬エッセイ全著作、およびそのために書かれた生原稿。スシ屋の政やトルコの桃ちゃんが登場する、報知新聞の人気コラム「旅路の果て」「風の吹くまま」の切り抜き。ハイセイコー、テンポイントに捧げる詩。寺山修司、秘蔵の馬切手コレクション。中央競馬会製作のCMフィルム。競走馬とのツーショット写真などなど、今企画展は、寺山が生きた時代の息吹きが伝わってくるような多数の展示品で構成されています。

 

 

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